秘書になるためには秘書検定を受験し、資格を取得する必要がありますが、秘書検定は国家資格ではなく、さまざまな法人や民間団体が主催しています。秘書になるために取得すべき資格に何があるのか理解しておきましょう。
医師や看護師、薬剤師は国家資格であり、国家資格を取得しなければその職につくことはできません。一方、秘書には国家資格があるわけではないため、資格がなくても秘書職として採用されれば、秘書として働くことができます。
しかし、秘書として業務を行うためには、必要な技能や仕事の進め方、マナーや気配りの仕方について知っておかなければならないため、やはり秘書としての勉強が必要になります。秘書の資格はその技量を示す1つの手段といってよいでしょう。
秘書の求人を見てみても、採用条件に「秘書の資格の有無」は記載されていません。しかし、秘書としての業務を期待して採用するわけですから、秘書としての技能や資質を兼ね備えていることが採用時には見られます。それが採用条件に記載されている「スキルと経験を考慮し…」に現れています。
秘書の資格を取得する人がすべて秘書を目指している訳ではありません。秘書検定の勉強をするということはビジネススキルや社会人としての常識を身に付けるということであり、秘書検定の取得はそのようなスキルを証明することにつながります。
採用する側から見ても、秘書に関連した資格を取得して「ビジネスマナー」や「ビジネススキル」を身に付けている人を採用するメリットが大きいため、就職活動の際には自分の能力をアピールする武器の1つとなります。
これまで秘書検定は就職を意識した学生の受験が多かったのですが、近年では社会人として働いている人が社会人としてのスキルアップのために受験するというケースも見受けられます。
秘書に関連する資格はいくつかあり、最も代表的なのが文部科学省後援の資格である秘書技能検定です。この試験は社会人の一般常識を示すものとして、学生が就職に備えたり、企業や公的機関が職員の教育の一環として、秘書職志望以外の多くの人が受験しています。
このほかにも秘書に関連する資格として、オフィスの実務や社会人としてのマナーに関する能力を問う民間検定試験が多くあります。代表的な資格試験を以下に示します。
名称 | 等級区分 | 概要 |
---|---|---|
秘書技能検定 | 1級、準1級、 2級、3級 |
文部科学省認定の検定試験で、(財)実務技能検定協会が実施している。出題範囲は@秘書の資質、A職務知識、B一般知識 Cマナー・接遇、D技能の5領域からなり、1級と準1級の筆記試験合格者のみに面接試験がある。 |
CBS(国際秘書)検定 | なし | 等級区分はなく、プライマリー試験とファイナル試験からなる。バイリンガル秘書を認定する検定であり、外資系企業で評価が高い。 |
ビジネス文書検定 | 1級、2級、3級 | ビジネスで必要とされる文書の作成能力や取り扱いに関わる知識を評価する検定試験。 |
ビジネス実務 マナー検定 |
1級、2級、3級 | ビジネスのさまざまな場面で必要とされるマナー・常識を問う検定で、なかでも社会人としての常識やマナー、コミュニケーション能力などの要素を重視した内容となっている。 |
実用マナー検定 | 1級、準1級、 2級、3級 |
社会人としてのマナーを問う検定で、全100問の筆記試験が行われる。出題内容としては、あいさつや言葉遣い、食事、コミュニケーションなどに必要なマナーなど。 |
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