秘書検定2級は大学生や社会人の受験者が多く、秘書検定の中で最も受験者が多い検定です。2級も3級も出題範囲は同じですが、2級は最低限のビジネスマナーに加えて、実践的な対応力や判断力も求められます。秘書検定2級がどのような試験なのか理解しておきましょう。
秘書検定を受験しようとする際、3級から受験すべきか、2級から受験すべきか悩む方がたくさんいます。3級は秘書検定の入門レベルに位置付けられており、高校生が多く受験しています。
一方、2級は大学生や社会人の受験者が多く、秘書検定の中で最も受験者が多い検定です。2級も3級も出題範囲は同じですが、2級は最低限のビジネスマナーに加えて、実践的な対応力や判断力も求められるようになります。
秘書を目指す人以外にも、秘書検定はビジネススキルの向上を目指して受験する方がたくさんいます。履歴書の資格欄に記載してアピールしたい方もいると思いますが、ビジネススキルをアピールするのであれば秘書検定2級以上が必要となります。
秘書検定準1級以上は面接試験もあり、難易度が大きく上がりますが、秘書検定2級までは独学で突破できる難易度となっていますので、2級か3級で迷っている場合は、もう少し努力して2級から受験することをお勧めします。
なお、2級の試験は6月、11月、2月の年3回実施されており、失敗してもチャンスが多い試験でもあります。また、2級と3級は併願することも可能ですので、自信がないようであれば3級を滑り止めとして併願してみましょう。
2級の合格率は試験回ごとに変動があり、40%台になることもあれば、60%を超えることもあります。過去5年間の結果を見る限り、50〜60%で推移しています。
3級の合格率が60〜70%であることを考えると、2級は3級に比べてやや難易度が高いことがわかります。なお、準1級以上は面接試験も必要となるために難易度が上がり、合格率は30〜40%まで下がります。
秘書検定の出題範囲は各級に共通して「理論」と「実技」の2つに区分されています。理論は必要とされる資質や職務知識、一般知識が問われ、実技はマナーや接遇、技能が問われます。
合格基準は理論、実技のいずれでも60%以上を得点することで合格となります。
試験は記述式が増えるほどに難易度が上がりますが、2級は記述式が1割、マークシート式が9割となっています。出題範囲は3級と同じですが、3級に比べるとより実践的な対応力や判断力が求められます。
秘書技能検定2級の合格に求められている水準は、秘書の職務について理解を持ち、一般的な秘書業務を行うのに必要な知識、技能を持っていることと定義されています。つまり、秘書として一般的に必要な技能を身に付けており、一通りの秘書業務をこなせるレベルといえます。
3級試験に比べると技能分野で差があり、会議や文書作成の面でより実践的な技能レベルが求められています。秘書技能検定2級の具体的な審査基準を以下に示します。
領域 | 内容 | |
---|---|---|
T秘書の資質 |
1.秘書として備えるべき要件 | 一般的な仕事について処理する能力がある。判断力、記憶力、表現力、行動力がある。機密を守れる、機転が利くなどの資質を備えている。 |
2.要求される人柄 | 身だしなみを心得、良識がある。 誠実、明朗、素直などの資質を備えている。 |
|
U職務知識 | 1.秘書の役割と機能 | 秘書の役割と機能を知っている。 上司の機能と、秘書の機能の違いを知っている。 |
V一般知識 | 1.社会常識 | 社会常識を備え、時事問題について知識がある。 |
2.経営学 | 経営学、経営管理について、初歩的な知識がある。 | |
3.一般会計・財務 | 簿記、会計、財務について初歩的な知識がある。 | |
4.経営法務 | 商法、手形法、小切手法の初歩的な知識がある。 | |
Wマナー・接遇 | 1.人間関係 | 人間関係の理論を知っている。 |
2.マナー | 社会常識、ビジネスにおけるマナーを心得ている。 | |
3.話し方・接遇 | 話し方と人間関係の結びつきがわかる。 敬語の活用ができ接遇用語が使える。 簡単な面接会話、電話会話、短い報告、説明、説得、状況に応じた言葉遣いができる。 真意をとらえる聞き方ができ、忠告が受けられる。 |
|
4.交際の業務 | 慶事・弔事に伴う庶務を心得、一般的な情報収集と簡単な処理ができ、贈答のマナーを一般的に知っている。 上司加入の諸会の事務を扱う事ができる。 |
|
X技能 | 1.会議 | 会議に関する初歩的な知識、会議の進行、手順についての初歩的な知識があり、会議の計画、準備、事後処理ができる。 |
2.文書の作成 | 社内文書と文例を見て社外文書が作成でき、簡単な口述の要領筆記ができる。 会議の簡単な議事録、折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフを作成できる。 |
|
3.文書の取り扱い | 受発信事務ができ、郵送方法、秘扱い文書の取り扱い、知識がある。 | |
4.事務機器 | 事務機器の適切な選択と使用ができる。 | |
5.ファイリング | 適切なファイルの作成、整理、保管ができる。 | |
6.資料管理 | 名刺の整理ができる。 与えられたテーマの簡単な情報収集、整理ができる。 業務上必要な簡単な資料類の整理、保管、要求された社内の資料を探すことができる。 |
|
7.スケジュール管理 | 上司のスケジュール管理ができる。 | |
8.環境の整備 | オフィスの整備、管理ができる。 | |
9.事務用備品・事務用品 | 事務用備品・事務用品の使用、選択、配置、補充などができる。 |
秘書検定を受験する人の多くは大学生や社会人です。出題範囲の内容は、社会人にとってはすでに当たり前のビジネスマナーであったりもしますが、大学生にとってはこれから学ぶべきことがたくさんあります。
また、秘書検定は準1級から面接試験があるために難易度が高くなりますが、2級までは筆記試験のみとなっています。そのため、秘書検定2級は決して難易度が低いとは言えませんが、専門学校に通わなくても、テキストを使った独学で十分合格可能な難易度であると言えます。
秘書検定2級用のテキストが多く販売されているほか、過去問も多く出回っていますので、1ヵ月ほど集中して勉強できる環境が用意できれば、独学での合格は十分可能です。
アクセスランキング | ||
---|---|---|
1 | 秘書検定の合格基準はどれくらい? | |
2 | 秘書検定2級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 | |
3 | 秘書検定準1級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 | |
4 | 受験者の傾向は?どんな人が受験するの? | |
5 | 秘書検定の出題形式は? | |
6 | 秘書検定3級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 | |
7 | 秘書検定1級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 |
あわせて読みたい秘書検定トピックス | |
---|---|
秘書検定とはどんな試験? | |
秘書の業務内容とは | |
秘書の資格には何がある? | |
秘書の給料と勤務形態 |