秘書検定は秘書を目指す人だけでなく、ビジネススキルの向上を目的とした社会人や、就職活動でのアピールを目的とした学生の受験者がたくさんいます。各級における受験者の傾向や合格率、難易度について理解しておきましょう。
秘書検定全体の受験者の状況を見てみると、一番多いのは大学生で全体の約37%となっています。やはり就職対策として秘書検定を受験していることがわかります。
二番目に多いのが高校生で全体の約23%であり、理由は大学生と同じであると言えます。
一方、三番目に多いのが会社員等の社会人で、全体の約16%となっています。この受験者の多くは秘書を目指している訳ではなく、社会人としてのマナーや接遇能力の向上のために受験していると言えます。
会社によっては会社単位の団体で受験しているケースもあり、秘書検定が社会人の基礎能力養成に役立つ資格として、社員教育に活用されています。
四番目以降として、専修・各種学校生が約11%、短大生が約6%と続きます。秘書検定と言うと現役秘書がたくさん受験しているイメージがありますが、秘書の受験者は全体の約1〜2%に過ぎません。
秘書検定の受験者の職業別割合を見てみると、各級によってその割合は大きく異なっています。3級は秘書検定の入門レベルということもあり、高校生が38%と最も多くなっています。次いで専門学校生、大学生の順になっています。
2級は社会人としての最低限のビジネススキルが求められるレベルであり、就職活動でのアピールポイントともなります。そのため、大学生が全体の45%を占め、専門学校生、短大生、高校生、会社員と続きます。
準1級になると大学生が37%、会社員が14.8%で、専門学校生、短大生と続きます。全体的に学生の受験が多く、就職の準備や社会人としての常識を学生のうちに身に付けておきたいといった動悸がうかがえます。
秘書検定3級は秘書検定の入門レベルに位置付けられており、高校生も多く受験しています。面接試験はなく、出題の9割がマークシート形式であるため、難易度は低く設定されています。
合格率は試験の回によって結構な変動があり、50%台まで落ち込むこともあれば、80%を超える回もあります。概ね、秘書検定3級の合格率は60〜70%で推移しています。
3級は2級と併願することができるため、2級を受ける際の滑り止めとして受験することも可能です。以下に、過去に実施された秘書検定3級の合格率を示します。
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
130回 | 7565名 | 5542名 | 73% |
128回 | 9360名 | 5855名 | 63% |
127回 | 10451名 | 6662名 | 64% |
126回 | 8776名 | 6654名 | 76% |
125回 | 11303名 | 7877名 | 70% |
124回 | 11979名 | 8406名 | 70% |
123回 | 12396名 | 9763名 | 79% |
122回 | 17845名 | 14607名 | 82% |
120回 | 11726名 | 8178名 | 70% |
119回 | 11858名 | 6220名 | 53% |
118回 | 14375名 | 10244名 | 71% |
117回 | 11548名 | 7714名 | 67% |
116回 | 13175名 | 7321名 | 56% |
115回 | 15382名 | 8508名 | 55% |
114回 | 12212名 | 7813名 | 64% |
113回 | 13639名 | 9036名 | 66% |
112回 | 17305名 | 12622名 | 73% |
111回 | 12359名 | 8179名 | 66% |
110回 | 14713名 | 8968名 | 61% |
109回 | 18101名 | 10159名 | 72% |
108回 | 12841名 | 7911名 | 72% |
107回 | 14202名 | 10159名 | 72% |
106回 | 17501名 | 12218名 | 70% |
105回 | 12593名 | 8634名 | 69% |
104回 | 14559名 | 9557名 | 66% |
秘書検定2級は大学生や社会人が多く受験しており、社会人として最低限のビジネススキルのほか、実践的な対応力や判断力も求められるレベルです。面接試験はなく、出題の9割がマークシート形式であるため、難易度はそれほど高くありません。
合格率は試験の回によって結構な変動があり、40%台まで落ち込むこともあれば、70%になった回もあります。概ね、秘書検定2級の合格率は50〜60%で推移しています。
2級は3級と併願することができるため、2級を受ける際に3級を滑り止めとして受験する人も多くいます。2級と3級は1年間に3回受験することができるため、一度落ちたとしてもチャンスが多い検定であると言えます。
以下に、過去に実施された秘書検定2級の合格率を示します。
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
130回 | 14292名 | 8226名 | 58% |
128回 | 14342名 | 8265名 | 58% |
127回 | 18105名 | 11221名 | 62% |
126回 | 13352名 | 7727名 | 58% |
125回 | 20390名 | 11921名 | 59% |
124回 | 23115名 | 12615名 | 55% |
123回 | 23606名 | 13344名 | 57% |
122回 | 31308名 | 20060名 | 64% |
120回 | 19004名 | 10485名 | 55% |
119回 | 25629名 | 12523名 | 49% |
118回 | 28284名 | 19919名 | 70% |
117回 | 19911名 | 9535名 | 48% |
116回 | 27212名 | 15140名 | 56% |
115回 | 28920名 | 15637名 | 54% |
114回 | 22169名 | 12624名 | 57% |
113回 | 29843名 | 16129名 | 54% |
112回 | 32472名 | 18698名 | 58% |
111回 | 21579名 | 12373名 | 57% |
110回 | 30727名 | 16498名 | 54% |
109回 | 32812名 | 20197名 | 62% |
108回 | 24278名 | 14670名 | 60% |
107回 | 29187名 | 17054名 | 59% |
106回 | 31305名 | 21106名 | 67% |
105回 | 22569名 | 14562名 | 65% |
104回 | 29327名 | 15463名 | 53% |
秘書検定準1級になると、秘書としての専門的な知識が求められるようになり、一般的な秘書としてのレベルではなく、上級秘書を目指すための出発点レベルとして位置付けられています。2級までは筆記試験のみでしたが、準1級からは面接試験もあり、難易度は大きく上がります。
合格率は試験の回によって変動があり、30%台前半まで落ち込むこともあれば、40%を超える回もあります。概ね、秘書検定準1級の合格率は30〜40%で推移しています。
準1級の出題範囲は2級や3級と同様、「理論」と「実技」からなります。いずれでも60%以上の得点で筆記試験は合格となり、面接試験に進むことができます。
2級までは筆記試験の9割がマークシート式でしたが、準1級になると記述式5割、マークシート式5割になり、記述試験が増えた分、難易度が上がります。以下に、過去に実施された秘書検定準1級の合格率を示します。
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
130回 | 2816名 | 1293名 | 46% |
128回 | 2957名 | 1229名 | 42% |
127回 | 3112名 | 1194名 | 38% |
126回 | − | − | − |
125回 | 3894名 | 1624名 | 42% |
124回 | 4156名 | 1620名 | 39% |
123回 | − | − | − |
122回 | 2897名 | 1936名 | 40% |
120回 | − | − | − |
119回 | 4515名 | 1992名 | 44% |
118回 | 4862名 | 1944名 | 40% |
117回 | − | − | − |
116回 | 4829名 | 1957名 | 41% |
115回 | 5118名 | 2073名 | 41% |
114回 | − | − | − |
113回 | 5783名 | 2152名 | 37% |
112回 | 5693名 | 2082名 | 37% |
111回 | − | − | − |
110回 | 6035名 | 2057名 | 34% |
109回 | 5896名 | 2010名 | 34% |
108回 | − | − | − |
107回 | 6028名 | 2144名 | 36% |
106回 | 5963名 | 2029名 | 34% |
105回 | − | − | − |
104回 | 5990名 | 1932名 | 32% |
秘書検定1級になると、専門的な秘書業務に対する高度な知識が求められるようになり、上級秘書としてのレベルに位置付けられています。また、2級や3級と違って面接試験があるほか、他の級にはない英語力も求められるようになり、難易度は大きく上がります。
合格率は試験の回によって変動がありますが、概ね30%前後で推移しており、過去5年の結果を見ても、合格率は20〜30%で推移しています。
1級の出題範囲は2級や3級と同様、「理論」と「実技」からなります。いずれでも60%以上の得点で筆記試験は合格となり、面接試験に進むことができます。
2級までは筆記試験の9割がマークシート式、準1級は5割がマークシート式5割でしたが、1級はすべてが記述式となり、難易度は大きく上がります。つまり、1級では確かな理解力と応用力が求められています。
面接試験では「報告」と「対応」の課題がありますが、それ以外にも面接中の態度や立ち振る舞いも審査対象となっています。以下に、過去に実施された秘書検定1級の合格率を示します。
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
130回 | 666名 | 176名 | 26% |
129回 | 735名 | 187名 | 25% |
127回 | 757名 | 261名 | 35% |
126回 | − | − | − |
125回 | 897名 | 305名 | 34% |
124回 | 899名 | 231名 | 26% |
123回 | − | − | − |
122回 | 1084名 | 325名 | 30% |
120回 | − | − | − |
119回 | 1044名 | 264名 | 25% |
118回 | 987名 | 291名 | 30% |
117回 | − | − | − |
116回 | 1073名 | 237名 | 22% |
115回 | 1090名 | 260名 | 24% |
114回 | − | − | − |
113回 | 1092名 | 343名 | 31% |
112回 | 1151名 | 332名 | 29% |
111回 | − | − | − |
110回 | 1179名 | 386名 | 33% |
109回 | 1099名 | 365名 | 33% |
108回 | − | − | − |
107回 | 1154名 | 404名 | 35% |
106回 | 1064名 | 365名 | 34% |
105回 | − | − | − |
104回 | 1058名 | 322名 | 30% |
アクセスランキング | ||
---|---|---|
1 | 秘書検定の合格基準はどれくらい? | |
2 | 秘書検定2級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 | |
3 | 秘書検定準1級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 | |
4 | 受験者の傾向は?どんな人が受験するの? | |
5 | 秘書検定の出題形式は? | |
6 | 秘書検定3級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 | |
7 | 秘書検定1級はどんな試験?知るべき合格率と難易度 |
あわせて読みたい秘書検定トピックス | |
---|---|
秘書検定とはどんな試験? | |
秘書の業務内容とは | |
秘書の資格には何がある? | |
秘書の給料と勤務形態 |